この国では犬が

本と芝居とソフトウェア

『アジャイルリーダーシップ』発売です

アジャイルリーダーシップ: 変化に適応するアジャイルな組織をつくる』(原題: The Agile Leader : Leveraging the Power of Influence)という本を、会社の同僚3名と一緒に翻訳しました。

今日、発売です。

www.amazon.co.jp

僕が愛してやまないジュンク堂池袋店にも入荷してました。うれしい。

アジャイルラクティスを導入し、実践していく方法は20年以上前からさまざまな書籍で語られ続けていますが、チームや、さらには組織をアジャイルへと導いていく「リーダーシップのあり方」については、まとまった日本語の書籍が今までなく、ほとんどの人が関連書籍*1の記述を参考にしたり、隣接分野*2の知見を借りたり、各自で工夫したりしてきた*3というのが現状なのではないでしょうか。*4 *5

そんな中でも、2020年に邦訳が出版された『SCRUMMASTER THE BOOK』(原題: The Great ScrumMaster)は、非常に近いテーマを扱う日本語書籍として貴重な存在でした。
その著者であるZuzanaさんが書いた二冊目の本にして、スクラムマスターというスクラム固有の役割のコンテキストにもとづかない、より普遍的なリーダーシップについて語る書籍が『アジャイルリーダーシップ』です。

Zuzanaさんが実際に接してきた組織やチームでの事例も数多く掲載されており、読んで「あるある」と感じるものもあれば、中には「そこまでやるの!?」と感じるものもあるかもしれません。
チームや組織をよりアジャイルにしていきたいと考えているひとにとって、きっとヒントが見つかる本だと思います。

ぜひ、書店で一度お手にとってみてください。
また、以下の公式ページの「関連情報」タブからまえがきが読めるので、書店に行く予定のない方はそちらからご検討いただけると嬉しいです。

www.kyoritsu-pub.co.jp

献本させていただいた椎葉さんが、早速書評ブログを書いてくださいました。

bufferings.hatenablog.com

最後にもう一つ。
12/7に、Forkwellさんのイベントでお話しすることになりました。

含蓄の深いこの本のエッセンスを30分に凝縮してお伝えしようと思っていますので、こちらもご参加いただけると幸いです。
アンケート回答者の中から抽選で30名に、書籍のプレゼントもあるようです。

forkwell.connpass.com

*1:多くのアジャイルラクティス関連書籍にはリーダーシップへの言及がありますし、アジャイルと親和性の高い技術リーダーシップの書籍としてはたとえば『エラスティックリーダーシップ』が挙げられます

*2:サーバントリーダーシップコーチング、ファシリテーション、その他マネジメント関連書籍など

*3:私はあまり深く関わったことがありませんが、スクラムマスターやアジャイルコーチのコミュニティではこういった話題が活発に取り上げられているものと思います

*4:私が知らないだけという可能性ももちろんあります。これぞという本をご存知の方がいらっしゃったら教えていただけると非常に嬉しいです

*5:余談ですが、つい最近立て続けに出た『マネジメント3.0』および『マネージング・フォー・ハピネス』は、マネジメントという切り口ながら、いずれもかなりアジャイルリーダーシップに関連の深い知見が集まった良書だと思います。正直、読んで感動しました(『The Agile Leader』を読んだときと同じくらい :))。そもそもZuzanaさん自身もマネジメント3.0のライセンスファシリテーターであり、マネジメント3.0の考え方から影響を受けた部分も大きいものと推察されます