この国では犬が

本と芝居とソフトウェア

2023年のふりかえり

今年もふりかえりブログを書く。

なんだかんだ、2013年にブログを始めてから今年まで、11年間続けているのだな。

やったこと

昨年末には、こう書いていた。

なんとなくだけど、社会にひらいていくのが次の新しいことという気はしている。
基本的に内向的というか、引きこもり気質というか、本質的に一人が好きみたいなところがあるんだけど、いやこの「本質的に一人が好き」っていうやつの解像度をもうちょっと上げてもいい頃合いなんだと思う。「本質的に一人が好き」だったら、こうやってブログ書いて公開したりしないと思うんですよね。だとしたら、の先に何か新しい可能性があるような気がしている。

う〜〜〜ん、どうだろう。

正直、あんまりひらいた感覚はない。

まあ、まだまだ若い業界(ソフトウェア業界のこと)ということもあってシニアと見なされるような立場になってきて、人を育てるとか、組織をよくするみたいなところに今まで以上に目が向いてきて、自分なりにやれることをやって。
これも言うなれば、社会にひらき始めている、とは言えるだろう。

わかったこと

でもどうだろうな、こんなものなのかな。
一つの会社の中で、組織のことを考えたり、周りの人を育てたりといったことが、なんとなく思い描いていた「社会にひらく」ことだったろうか。

そして、これがあまり向いているとも思えない。
いや、正確には、得意不得意はともかく、あまり好きではない、と言った方がいいか。

嫌いでもないんだけど、特に好きではない。
人を育てたり、組織を作ったり、といったことが。うん、別に嫌いではないんですけどね、必要ならやるし。

これをしっかり認識した一年だったと思う。

自分が何が好きか、ということを考えたとき、良くも悪くもというのか、昔からほとんど変わっていないことに気づく。
価値のあるものを生み出すことだ。

たぶん、この自分の本質は、子どもの頃に初詣で世界平和を願っていたり(価値のあるもの)や、漫画を描いたり、曲を作っていたりしていた(生み出す)頃からまったく変わっていない。

なーんか、人って変わらないんだな。

もちろん、強く願って行動すれば、変われることもあるだろう。
でも、僕は今のところ、これを強く変えたいとは思っていない。

次にやること

幸い、「価値のあるものを生み出すこと」は、自分だけでなく、周りの人たちや社会にとっても利益こそあれ、不利益はあまりない。と思う。
であれば、素直にそれを楽しんだらいいのだろう。

組織を作ったり、人を育てることも、見方を変えれば、価値を生み出していると言えなくもない。というか、言える。
ただ、今の自分の認識では、生み出している感触、手触り感というものがないんだよな。平たくいうと、自分で手を動かしたい、みたいなことなのだろう。

それを否定しても仕方ない。
否定するよりも、認識して、受け入れて、生かすというのか、「それならばこうしよう」を見出すのが王道というものだろう。

ただ、今の自分は、「価値」に強く目を向けた結果、「生み出す」の方をないがしろにするような状態になりがちに思える。
組織だったり、人だったりということに、吸い寄せられていく。ただ、それは心の底からやりたいことではない。(少なくとも、部分的には)

来年は、一つのトライとして、あえて「生み出すこと」に意識的に集中するようにしてみようかな。
そのとき、「価値」を多少ないがしろにしているように思えたとしても、心を鬼にして(?)「生み出すこと」の方を選んでみる。

それが王道を進む一つの方法なんじゃないかと思う。
試してみれば、何かがわかる。今の認識が更新されて、価値を大事にした方が本当にいいことがわかるかもしれないし。逆にやっぱり、「生み出すこと」を大事にした方が自分も幸せだし、周囲も幸せになるということがはっきりとわかるかもしれない。

螺旋を一周して帰ってきた感じ。
わくわくするな。