4 月もーよく読みーました。
17 冊。
4 月のトップ 2
それからはスープのことばかり考えて暮らした
『夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった』や『帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。』に連なる、「タイトルが核心にして結論」シリーズ。(勝手にシリーズ)
- 作者: 吉田篤弘
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2009/09
- メディア: 文庫
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シリーズ、に連なるためにはただ結論というだけではだめで、同時に詩である必要がある。
タイトルが詩だとつい買ってしまうし、中身がまた良い、ということが多い。
この小説では、主人公がスープを作る。
それから、というかその前に、サンドイッチを食べる。
あとはそう、古い女優の出演する映画ばかりを見ている。
おおむねそれだけの、テイストも淡々とした話なのだけれど、不思議と強く記憶に残る。
この小説の舞台の町のことも、サンドイッチ屋の店先のことも、それから隣の月舟町のことも、ありありと思い描くことができる。
その町は、僕がかつて住んだ町だし、いま住んでいる町だし、将来住む町でもある。
演技と演出のレッスン
3 月に芝居を始めてからジュンク堂書店池袋本店の 9 階にちょいちょい通っている。
そこで見かけたのが鴻上さんのこの本と、
- 作者: 鴻上尚史
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2011/12/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本。
発声と身体のレッスン 増補新版 ─ 魅力的な「こえ」と「からだ」を作るために
- 作者: 鴻上尚史
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2012/03/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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あとこの本。
- 作者: 鴻上尚史
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2013/05/19
- メディア: 単行本
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おまけに 3 階で、この本と
- 作者: 鴻上尚史
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/11/14
- メディア: 文庫
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この本。
- 作者: 鴻上尚史
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/01/17
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というわけで振り返ってみると鴻上尚史の本ばかり読んでいる。
というのも、いずれも読みやすくて、わかりやすくて、核心を捉えている(と思う)のだから、仕方ない。
「常に真実を述べよ」という名言を冒頭に掲げた『俳優のためのハンドブック』が携帯版バイブルだとすれば、『演技と演出のレッスン』は「常に真実を述べよ」をたしかに尊重しながらもより具体的で、実践に踏み込んだケンカ本という趣がある。
もちろん正統的でないという意味では全然なくて(正統かどうかを判断できるほどの知識も経験もないけれど、少なくともとても誠実に感じた)、『俳優のためのハンドブック』を読んでもなお消化しきれていなかったことが、この本でずいぶん腑に落ちたところが多かった、ということ。
特にレッスン 17「演技を構成するもの」の「自然な感情」「ひねった表現」「面白さ」が三つ巴をなすベン図には「ですよね!」と頷いてしまった。
それから、その一つ前のレッスン16で演技の大きさについて語った「縦軸と横軸」も。
おまけ……というわけではないけれど、本多劇場で観た彼の脚本・演出になる舞台「ベター・ハーフ」も面白かった。
ベター・ハーフ、致命傷をつくる場面こそなかったけど、全体としてじわじわと面白い芝居だった。
— enk (@enk_enk) 2015, 4月 8
会話の間が妙に詰まっているのが最初は気になったけど、月日が流れる勢いを見せるための演出だったのかな、と終わってみれば思う。ピアノと歌にも最初は面食らったけど、終盤に向かうに連れて必然性が増していくのが面白かった。
— enk (@enk_enk) 2015, 4月 8
読書メーター
2015年4月の読書メーター
読んだ本の数:17冊
読んだページ数:3925ページ
ナイス数:23ナイス
珈琲店タレーランの事件簿 4 ブレイクは五種類のフレーバーで (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)の感想
「あのね」いただきました。
読了日:4月3日 著者:岡崎琢磨
声優魂 (星海社新書)の感想
徹頭徹尾本音の役者論で、すごく面白かった。
読了日:4月4日 著者:大塚明夫
小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則
読了日:4月7日 著者:ジェイソン・フリード,デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン
俳優のためのハンドブック ─明日、舞台に立つあなたに必要なこと
読了日:4月12日 著者:メリッサ・ブルーダー,リー・マイケル・コーン,マデリーン・オルネック,ナサニエル・ポラック,ロバート・プレヴィット,スコット・ジグラー
会議が絶対うまくいく法
読了日:4月14日 著者:マイケル・ドイル,デイヴィッド・ストラウス
オープンソースソフトウェアの育て方
読了日:4月14日 著者:KarlFogel
99.996%はスルー 進化と脳の情報学 (ブルーバックス)
読了日:4月16日 著者:竹内薫,丸山篤史
短歌の不思議
読了日:4月17日 著者:東直子
発声と身体のレッスン 増補新版 ─ 魅力的な「こえ」と「からだ」を作るために
読了日:4月18日 著者:鴻上尚史
それからはスープのことばかり考えて暮らした (中公文庫)
読了日:4月19日 著者:吉田篤弘
ガー・レイノルズ シンプルプレゼン
読了日:4月19日 著者:ガー・レイノルズ
Windows Azure エンタープライズクラウドコンピューティング実践ガイド
読了日:4月22日 著者:AzureCouncilExperts
情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方
読了日:4月22日 著者:ChadFowler
プレゼンテーション・パターン: 創造を誘発する表現のヒント (パターン・ランゲージ・ブックス)
読了日:4月24日 著者:井庭崇,井庭研究室
お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめの感想
タイトルがチャラいけど内容は良い。という評判を聞いて読んでみたらその通りでした。資産形成・運用や税金に対する考え方から具体的な計算の仕方まで、きちんと説明されている本です。
読了日:4月26日 著者:橘玲
演技と演出のレッスン ─ 魅力的な俳優になるためにの感想
演技の大きさのことや、自然な感情と「ひねった」演技のバランスなど、もやもやしていたことに一つの解を与えてくれました。この内容が2000円で手に入るのは、ありがたい限りです。
読了日:4月28日 著者:鴻上尚史
春宵十話 随筆集/数学者が綴る人生1 (光文社文庫)
読了日:4月30日 著者:岡潔
読書メーター
再読が比較的多かったのと、「こいつはとんでもねえ!」という本が少なかったのがちょっとだけ不思議な感じ。
もっとも、「こいつはとんでもねえ!」という本に毎月何冊も出会うほうが異常事態ではあるのだけれど。