最近短歌を始めました。
今はだいたいできたらすぐにツイッターにポストしてしまうのですが、こうやってまとめ直すのもよいかなという感じで再掲してみます。
発表順、一部改作してます。
荒海を巡り飽いたる
魚 の尾を砂丘の夢が撫でますように盗み見て胸のあたりのこの辺にあいた穴から軽い耳鳴り
段階 の相転移する束の間にうつくしいひとを見てしまったすべりゆく東急電車の肩越しに美しい月を見てしまった
驟雨あり母を亡くした子の心 それはわたしのこころではない
渋谷駅の BIG ECHO の面前のイタリアントマト・カフェジュニアのまずいアイスキャラメル・ラテ
北向きの窓に射し込む青空にひりんひりんの午後の不自由
鈍角にかくされているみず色の無限遠なる未定義空間
「みたされてたの?それだけで?」「なんだ、じゃあ」「そんなにうれしいことはないよね」
ああ今日も平和なりインターネット インターネット平和なり 寝る
水底にあなたへつづくハイウェイの五千光年を指もて辿る
夕焼けは「かなしいいろ」へ遷移する 「うつくしいいろ」から 目を離したら
「そんなことかまってられない」と「そんなことにこそかまってくれ」と かなしい
五月雨に逝く初夏の日を惜しむごと 桟の風鈴揺らすそを待つ
「やあ、これはどうしたことだ」「あのときの、夏じゃないか」 二十七度めの
短歌、むずかしい……。