この国では犬が

本と芝居とソフトウェア

ひとが生きるか生きないか

次の日曜に舞台に出るのだけれど、これが一回きりの公演で、震えている。

僕が所属する劇団は 20 年続いていて、年一回の本公演は基本的に(たぶん、すべて?)書き下ろしの脚本で、再演は一度もない。

今回も、書き下ろし。

よって、今年の台本で僕が演じる人物は、もし僕がその人物を演じなければ、過去にも未来にも、おそらく永遠に存在しない。

ということに今更気づいて、震えている。(公正を期すために言っておくと、部屋が寒いせいもあるかもしれない)

僕は去年の本公演が初舞台で今回が二回目で、去年だって条件は同じだったのだけど、震えることなかったのは、鈍かったのですね。

「その人物を生きなければ」と言いかけたけど、生きるなんてことができると思うのはさすがに思い上がりであって、せめて、精一杯演じようと思います。

その中で、一瞬でも生きられたらいいなとは思う。

でも、決して力んではいけない。意気込んでもいけない。(たぶん)
俳優業は難しい。

公演情報

カラマーゾフのまちわびて」

  • 日時 : 2016 年 11 月 27 日(日) 13:30 開場 14:00 開演
  • 場所 : 府中の森芸術劇場 ふるさとホール(京王線東府中駅から徒歩 10 分ほど)
  • 入場無料

500 人くらい入るホールで入場無料、チケット・整理券等も不要なので、東京近郊の方いらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお越しください。
11 月末の東府中駅から府中の森芸術劇場への道は風が冷たくて……いい感じです。