ひげぽんさん(@HigeponJa)が 3 か月くらい前にブログで紹介して話題になっていた『Soft Skills』を読みました。
結果、たしかにこれはなかなかちょっと他にない本だな~と感じたので、改めて紹介します。
なぜスゴいと思ったのか
まず、なぜ僕は Soft Skills をスゴいと思ったのか考えてみました。
色々と思い当たるところはあるのですが、何よりも、……アホみたいだと思われるかもしれませんが、僕がその内容を「既に実践している」ことだと思います。
既に実践しているということ
Soft Skills は、一言でいうと「プログラマ向けの自己啓発書」です。
自己啓発書って……。
自己啓発書というと、「うさんくさい」とか「読んだときに気持ちいいだけ」という印象を持たれるかもしれません。
実際、そういう面はあります。少なくとも、そういう質の悪い自己啓発書は世の中に溢れています。
僕自身はというと、はっきり言って自己啓発書がかなり好きなタイプだと思います。
『人を動かす』とか『7つの習慣』とかは初めて読んだときも、また読んでからしばらく経った今でも本当に読んでよかったと思っています。
そしてかなり好きなだけに、いまだに書店で「数年前に平積みされていた自己啓発書が文庫になっている」みたいなのを見かけるとついつい買って読んでしまうのですが、さすがに最近は「うんうん、言ってること一緒だな」と思っておしまいのケースが 9 割ですし、年収は 10 倍どころか 2 倍にもなっていませんし、本の代金はともかく読む時間無駄だったかな、と感じることも増えてきました。
質は悪くないとしても、実際に読んだ人を行動させる力のある本というのは少ないものです。
実践はうさんくさくない
そしてこの『Soft Skills』です。
僕が Soft Skills を読み終えたのが 2 日前なのですが、
【Soft Skills: The Software Developer's Life Manual/John Z. Sonmez】プログラマ向けの自己啓発書です。情熱プログラマーあたりにも通じるもの... →https://t.co/o3hf63hkRI #bookmeter
— enk (@enk_enk) December 12, 2015
この本に書かれていたことの中で、今まさに実践していることが、意識的にやっていることだけでも 5 つあります。
無意識のうちに影響されていることも含めたら、少なくとも 10 は下らないでしょう。
なんせ 71 章まである本なので、その中で 5 とか 10 というのが多いと感じるか少ないと感じるかは人それぞれかもしれません。
でも、『情熱プログラマー』や『Clean Coder』といったプログラマ向けのものにせよ、『人を動かす』だとか『思考は現実化する』だとかいった一般向けのものにせよ、自己啓発書の類を読んでみたことのある人なら、読み終わった時点でいくつもの項目を既に実践しているというのがなかなかのことだとわかってもらえるんじゃないかな、と思います。
何をやっているか - はじめた 5 つのこと
その 5 つというのは、以下の 5 つです。章題は拙訳です。
21 章「ドエラい成功したブログをつくる」
ほんとうにドエラく成功するところまでいけるかどうかはともかく……、とにかくブログを書き始めています。
(恥ずかしながら)1 年ぶりに書いた Java 関連の記事が、この章を読んだすぐあとに参加した JJUG CCC 2015 Fall の報告記事でした。
27 章「学び方を学ぶ - 自分の教え方」
このあとの数章で「新しいことを学ぶときの 10 ステップ」が説明されるのですが、それをやってみています。
具体的には、今まで僕は何かを学ぶときにはとにかく本を選んでそれを読むんだ、読むったら読むんだからね、というスタンスだったのですが、この人にならってまずは幅広く情報収集をして、オンラインのリソースやときには映像も活用して……といったことを始めています。
38 章「ポモドーロ・テクニック」
実はポモドーロは以前やっていたのですが、ちょっとうまくいかなくなった時期があって、数か月ほど中断していました。
でもこの章を読んで、そうだ、そういうものだった、と思い出して再開してみたら、効果てきめんすぎてビビッています。
41 章「マルチタスクの心得」
「マルチタスクは非効率だ」ということは誰でも知っていると思いますが、では、マルチタスクをやめていますか。やめていないとすれば、どうすればやめられるか(少なくとも、減らせるか)わかりますか。
そして、してもよい「マルチタスク」がどういうものかわかりますか。
そういうことをここから学んで、始めました。
45 章「習慣を持つ - コードを磨くこと」
この章と次の章「ものごとを分解する - 象を食べるには」から、……というか、割と Soft Skills に通底するテーマの一つでもあると思うのですが、「少しずつ着実に進めることがだいじだ」というアイデアを得て、毎日 30 分の「リサーチ・タイム」を取るようになりました。
リサーチ・タイムを確保して、Scala やら、Go やら、React.js やらといった興味はあるけれどなかなか手をつけられていない技術要素に少しずつ手をつけています。
実践しています
今挙げた 5 つのことを見て、「どれも当たり前じゃん、今さら言われることじゃない」と思うかもしれません。
というか僕自身、書きながら「当たり前だな~」と思います。
でも、していませんでした。
そして、するようになりました。
それから、もういちいち書きませんが、今目次をめくっていても、「これも、ああこれも、(ちょっとだけだけど)取り入れてるな」ということがいくつもいくつも見つかりました。
つづく
実践していることの細目まで書いたら、少々長くなってしまいました。
でも、「ほんとにやってるんだな」ということ、そして「役に立ってるみたいだな」ということはわかってもらえたかなと思います。
このあとに「なぜ Soft Skills という本がそういう力を持ったか」ということを書きかけていたのですが、ちょっと長くなりすぎたので記事を分けます。
続きはまた明日。